通変の特徴②劫財
今回は通変は、劫財です。
劫財は、
五行でいうと「乙」的な質を持っています。
比肩とは違い、劫財は独立独歩というよりは「人と一緒に」という部分が強く出てきます。
比肩も劫財もどちらも日干と同じ五行であり日干を強めるものですが、劫財は比肩よりも自分以外の他者をより意識する質を持っています。
そして、仲間づくりが上手だったり要領の良さがあるのもまた特徴です。
劫財を特徴とした命式の人の生き方として良いのは、人間関係の幅を広げつつ自分の自我を出しすぎないことです。内よりも外の関係を優先しがちなところもあるため、身近な家族や親友などの関係を常に大切にしておく必要はあります。
人当たりは良いけれど本音をあまり出さない、というのも劫財の特徴といえます。
日干が「甲」ならば「乙」が劫財にあたります。
同じ劫財がある命式であっても、命式のどの位置にあるかということや劫財がどの五行から出たものであるかによって在り方は大きく変わってきます。
ですので、劫財があるからこうである、ということはできません。
これは比肩・劫財両方にいえることですが、
これらが命式に多くある人や日干にしっかり比劫の根がある(通根している)人などは、
人生においてチャレンジする好奇心や行動力があれば基本的になんでもできる
といわれています。
それだけのエネルギーが生来備わっており、勢いがあるということですね。
悪く出ると犯罪に走ったりエネルギーが暴発して社会的に上手に適合できなくなるという面もあります。
通変というのは何か?
それは社会生活におけるその人の性質の出方のようなもので、パーソナリティーともいわれるものです。
五行がその人のエッセンスというか本質的なところであるならば、通変は社会的な自分であるといえます。
劫財というネーミングからか、
何故かは分かりませんが「劫財が命式にあると良くない」というようなことを言う人もいますが、五行も通変もそのもの自体に良い悪いはありません。「正官があると良い命」というようなこともありません。
次回は食神と傷官のお話をしたいと思います。