対極のものを併せ持っている感がすごいMrs.GREENAPPLE
日々の忙しさに完全に飲み込まれ、自分を見失いそうになっていたある日。
多分サブスクや街中など色んな場所で何度も聴いていたであろう、ミセスグリーンアップルの『ケセラセラ』が私の奥の方にすごく沁み込んできた瞬間がありました。
最近日々の生活のこと以外で没頭したり夢中になるということがなかったのだけれど、音楽を聴いて涙が出てきたのは数十年ぶりだったかもしれません。
ボーカルの大森さんの声は明るくて美しい、なのに歌詞はどこか人生の大きな悲しみに気が付いてしまった人のような哲学的な詞だったり、多くの人が通り過ぎたり見て見ぬふりしていることにいちいち立ち止まって考えてしまうような繊細な詞だったりする。
可愛らしい顔、しぐさ、表情もあるのに、時々ふと物憂げで歌を歌って自分に言い聞かせているように見える時もある。
哲学をポップで包んだような、悲しみや痛みを一旦受け容れて愛の歌に作り変えたような、なんだか全く正反対のものを同時に含んでいる世界観がグッとくるというか。
等身大だけれど、なんだか神の域にいるような。
誰と戦うでもなく、誰かと比べることもなく、結局いまここにいる私は私としてどう生きていくのか?
自分の心に従って、物事をどう捉えていくのが幸せに感じるのか?
なんかこれからの、この令和の素敵な生き方そのもののようなそんな気がしました。
陰陽を併せ持った存在である人間として、対極のものを抱えながらそれを自分の中から排除するのではなく融合させていく。
なんて素敵なバンドなんだ!!
オムツを替えながら、洗い物しながら、食事を作りながら毎日そんなことを考えております。